Interview 病院でのリハビリテーション指導によって、息苦しかった毎日の生活が、楽に送れるようになりました

このインタビューの内容がすべてのCOPD患者さんに
あてはまるものではありません。
また、患者さんによって適切な治療が異なるため、
必ず医師に相談するようにしましょう。

リハビリと治療で息苦しさが
改善し、生活はどんな風に
変わりましたか?

 息苦しさが楽になってから、よく出かけるようになりました。娘や友だちとランチに行くのはしょっちゅうです。食欲が出てきて、ハンバーガーを1つ食べられるようにもなったんです。食べるのに時間はかかりますが、1口ずつゆっくり食べて、うまく呼吸を合わせている感じです。
 病院でのリハビリで、呼吸法を覚えたのは大きな進歩だったと思います。以前は歩く時もすぐに息が切れるので「先に行ってて」という感じだったのですが、今では娘や孫にもついていけます。病院でのリハビリは週に1回ですが、病院に行かない時でも家の中で洗濯したり、ご飯に出かけたりして色々動いているので、体力が維持されているような気がします。

 あとは、小さなことですが、マスクをつけられるようになりました。風邪やウイルスに感染しないためにもマスクをつけたいのですが、以前は息苦しくて到底つけていられなかったのですが、今はずっとマスクをしたまま動いても平気になりました。

COPDの治療やリハビリに
取り組むことで、
どんな気持ちに
なれましたか?

 体力を維持していくためにトレッドミルという歩く機械と、筋力をつけるマシーンを外来の時にやっています。辛い時もありますが、このトレーニングをやっているとやっぱり楽になったと感じます。だから、自分が楽になるために続けないといけないと思えるようになれました。
 筋力をつけるマシーンに最初は5kgの重りをつけていたのですが、それが10kgを上げられるようになると、もっと頑張ろうという気持ちになれるのもリハビリの効果だと思います。
 また、この病院でお薬とリハビリによる治療をきちんと続けるようになってから、調子のいい時と悪い時という波が自分でわかるようになったのも、大切なことだと感じています。
 COPDになってもずっと調子が悪いというわけではなくて、自分の取り組み次第では調子が良い状態で生活できると実感しました。だからこそ、「自分のためにやるんだ」と治療に対して前向きな気持ちになれたのです。また、一方で調子が悪い時は、「目がおかしいね、くたびれているように見えるよ」と親戚から指摘されることもあり、そんな時は無理しないように気をつけていて、体の状態を自分で感じながら暮らしている感覚を持てているのも良いことだと思います。

この先、どんな風に生活が
続けていけるといいですか?

 リハビリをしているお陰で、今は孫と一緒に歩いても、このペースが丁度よいと感じられているので、この先もずっと一緒に出かけられたらいいなと思います。孫が赤ちゃんだった頃は、立って揺さぶったりは息苦しくて到底できなかったので、座ったまま抱いたり、立って抱いたとしても動かずにじっと遠くを見ているだけでした。 孫や娘、友達など、自分の大切な人と、病気になっても一緒に楽しい時間が過ごせる事は、私自身の大きな生きがいになっています。これからも、この時間を守り続けたいから、リハビリを頑張って、生活の中でもできる限り動いていたいと思っています。

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