Interview 病院でのリハビリテーション指導によって、息苦しかった毎日の生活が、楽に送れるようになりました

このインタビューの内容がすべてのCOPD患者さんに
あてはまるものではありません。
また、患者さんによって適切な治療が異なるため、
必ず医師に相談するようにしましょう。

担当医からのコメント

 この方はかかりつけの先生からの紹介で来院いただきました。COPDとすぐに診断できましたので、禁煙指導や吸入薬の導入とともに、生活を少しでも楽に送るための呼吸リハビリをすぐに開始しました。初めてリハビリを受けられる患者さんの多くは「呼吸のリハビリって、何をするの?」とお尋ねになられますが、実際に受けられると、「もっと早く受けておけばよかった」、「こんなリハビリがあるのを知らなかった」とおっしゃいます。

 COPDの患者さんは息苦しさを感じる前に日常の動作を手早く済ませてしまおうとして、日常生活の色々な動作が早くなる傾向があります。しかし、これはCOPDの息苦しさをさらに増幅することになります。ですから、日常生活の中で息切れがしないようにするトレーニングを重点的にやっています。歯を磨くにしても、ご飯を食べるにしても、また、階段を昇るにしても、どういう風に動作を進めたら良いか、順序立てて考えながら動けるようにトレーニングしていきます。
 また、COPDの患者さんは筋肉も落ちていることも多いため、呼吸リハビリの中では、筋力トレーニングも実施しています。筋力がつくことで息切れも楽になり、買い物に不自由なく出かけたり、ご家族やお友達との会話を楽しんだり、やりたいことを諦めずに、ご自身が望む生活を続けていけます。

 さらにCOPDの治療は呼吸リハビリだけでなく、お薬、生活改善などの包括的な治療が大切であり、治療をどのように組み合わせて行うかは、患者さんによって異なります。そのため、患者さんご自身の日常生活の状況や希望をかかりつけの先生に伝え、相談しながら進めていくことが重要になります。